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できない理由じゃなくて、できる理由をつくろう。 〜つわのから始まる、手づくりウェディング〜

「結婚式は、都会やリゾートで挙げる」

そんなイメージをもっている人がまだまだ多い気がしています。
「山陰の小京都」と呼ばれる観光地・津和野ですが、結婚式場はなくほとんどの人が近隣の広島や山口で結婚式を挙げます。

でも、せっかくなら自分が暮らすこの町で、気の知れた仲間や友人とわいわい楽しんでみたい。そう思っている人もいるはず。

今回取り上げるのは、今年(2019年)の5月18日に津和野で行われた手づくりウェディングパーティー。ホームパーティーのように気取らずあたたかく、心地よい音楽と笑い声があふれる空間ができるまでと当日の様子を紹介します。

津和野で手づくりの結婚式をあげたい

(大江健太さんと梨さん)

「津和野で手づくりの結婚式がしたい」
津和野に移住し、暮らし始めた大江健太さんがかねてからあたためていた想いから手づくりウェディングが始まりました。

「自分が今まで関わってきた人たちに、自分たちが拠点をつくろうとした津和野という場所を知ってもらいたいし、自分たちよりも上の世代の人たちにも楽しんでもらえる場にしたい」

ただ手づくりウェディングをするのではなく「自分が暮らしている土地知ってもらいたい」「恩返しをしたい」という強い想いに加えて、津和野にでも結婚式ができるんだということを知ってもらいたい。そんな想いからも手づくりウェディングに至ったのだそう。

「ないなら、つくろう」

津和野で知り合った経緯も仕事も違う仲間に声をかけて、手づくりウェディングプロジェクトが始まりました。

思うように進まない日々

(どんなウェディングにしようか打ち合わせ)

ウェディングだけを愚直に進められれば良いけれど、普段は仕事があるからそうもいかない。
それだけではなく、イベントや大江さんと仲間ではじめたクラウドファンディングなどの企画もあり、進めたいと思っていても進まない。思うようにいかない日々が続きました。

(ウェディングパーティー当日に使う椅子もDIY)

(手前ではもくもくとガーラントを作り、奥では司会原稿に向き合う仲間たち)

手づくりウェディングプロジェクト動き始めたのは年が明けた3月。本格的に準備が進んだのは、結婚式の1週間前でした。
屋外で行う予定だったので、テーブル、椅子、旗のような飾り付けのガーラント、新郎新婦の席を彩る飾りつけなどなどもイチから手づくり。寝る間も惜しんで作業を進めていきました。

また、当日の司会進行を行うのは仲間たちで。
原稿や当日のスケジュール、会場のセッティングイメージなどが進んだのもこの時だそう。

当時準備に奮闘していた仲間の一人は、ドタバタのなかで少しずつ互いの気持ちがズレていくのを感じたといいます。

「本当に短い時間の中でたくさんのことを決めないといけなかったから、仲間内でのずれもあったんです」
「ざっくりとした大枠のスケジュールのみ渡されて、そこから細かいことまで決める肉付けをしていくのは本当に大変でした」

それでも、お互いの想いや考えを伝え合い一つつひとつ問題を解消していく中でより絆が深まったと、時折笑顔をみせながらウェディング準備の秘話を語ってくれました。

祝福の雨に守られて

(当日は朝から雨が降っていました)

結婚式当日は、パラパラと降っては止んでいく雨空。
普通ならちょっぴり肩を落としてしまうようなあいにくの天気ですが、実は結婚式に雨が降るのは幸運なんだとか。

フランスでは、結婚式の雨は幸運をもたらすといわれ、「新郎新婦が一生涯に流す涙を、神様が代わって流してくれる」「雨粒は神様が遣わした天使」などといわれています。
また、津和野にある太鼓稲成神社では、神様の使いである「おいなりさん」を祀っています。雨は神様が祝福しているから降るものだともいわれているんです。

そんな祝福の雨が降るなか、屋外開催に向けて朝から準備をしました。

セレモニーのはじまり、はじまり。

(準備はみんなで。新婦の梨さんも一緒になって行いました)

きっと雨が止むだろうと見込んで外に準備をしていましたが、雨はおさまらず。
ウェディングパーティーの1時間前に急遽会場を室内に変更。急ピッチで会場のセットを変更しました。

会場の準備と、参加者が揃ったところでいよいよ新郎新婦の入場です。

(指輪は手づくり)

(みなさんとってもいい顔してます)

ウェディングセレモニーが終わると、参加者みんなで記念撮影。このときの参加者は100人ほど!画面いっぱいにたくさんの人であふれます。

撮影が終わると食事を取りながら一気に和やかなムードに。ドリンクやフード片手にたくさんの笑顔が溢れます。

(素材の味が美味しい谷口さんの蒸し野菜)

(アルチジャーノの前菜)

当日は糧で料理を振舞っている谷口さんの野菜サラダ、津和野のイタリアンレストラン「アルチジャーノ」の前菜、「あおき寿司」の鯖寿司など、津和野だからこそいただける美味しいものがたくさん並びました!

新婦の梨さんが所属している江川太鼓の披露もありました。とっても迫力のある力強い演奏にみなさん見入っていました。

また、今回のパーティーは持ち寄りを呼びかけていたこともあり、参加者の方が持ち寄ってくれたお酒やお土産も会場のみんなで楽しみました!持ち寄りを呼びかけてみるのも、楽しいですね。

|素敵な時間はあっという間にすぎてゆくから。

(柳川さんのライブ)

(心地よい音楽に揺られながら。笑顔もこぼれます)

ウェディングの終盤は、スペシャルライブ。
新郎が敬愛している「柳川タカシ」さんの心地よい音楽が会場を包みます。優しい音と声にきっとたくさんの人が癒されたはず。

ライブの後は、新郎新婦から両親への感謝の言葉。
まだ幼かった頃の話や大人になってからのこと、一つひとつの言葉が会場にいた参加者のそれぞれの胸に刺さっているように思えました。

(感極まって泣けてきた)

最後の司会の締めの言葉では、これまで準備をしてきたメンバーが感極まって涙を流す場面も。最後まで賑やかなあたたかい時間と空間がそこにはありました。

|おわりに

津和野で結婚式をあげるなんて、きっと想像もつかない人がたくさんいると思います。
それでも「津和野で手づくりの結婚式がしたい」という想いから、仕事も活動も違う仲間が集まって、力を貸し合って、当日を迎えることができました。

手づくりなぶん、準備をしている最中には「もう、いやだ!」と投げ出したくなってしまうことだってありました。けれど、終わったときに見える景色と感動は、何ににも変えがたいものになっていると新郎新婦とその仲間はいいます。

ここでご紹介したのはあくまでひとつの例です。結婚式のかたちは100人いれば100通り。
「自分も津和野で結婚式をあげてみたいな…」「より詳しい話をしてみたい」と思った方は、ご相談に乗ります。
気軽にお問い合わせフォームからご連絡ください。

※写真の無断転載はご遠慮ください。

2019.07.30
文章 カタヤマハルカ
写真 園田 滉樹

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