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2019.04.09

先生の「シゴト場」にも革新を。4月から津和野高校に導入された「センセイオフィス」とは

 働き方改革が叫ばれる昨今、そのメスがなかなか入っていかない職場の一つとして「職員室」が挙げられます。そんな職員室を津和野高校とスイスの家具メーカー・ヴィトラ社が協働し、従来のレイアウトや家具を刷新しました。職員室、という名称も「センセイオフィス」として新たに作り替えられました。どのような経緯で代わり、どんな場になったのか、レポートします!

 

 

 「センセイオフィスプロジェクト」は、2018年12月よりスタート。教員の働く環境を改善し仕事の能率を上げることで、生徒と関わる時間や質の向上を目指すものです。
 空間の中に、個人で業務をする場所・協働して業務を行う場所・集中して面談を行う場所など、複数の機能を設定。教員が必要な業務によって働く場所を選ぶことができるようになり、長時間同じ姿勢でいることを避け、健康的に働くことも可能にしました。

 「センセイオフィス」が目指す姿は以下の4つです。
 ・仕事の質の向上(作業しやすい、集中できる、場を選べる)
 ・コミュニケーションの質の向上(周りとの仕事がしやすい)
 ・生徒との関わりの質の向上(向き合いやすい、話しやすい)
 ・健康面・精神面の配慮

 

 

 

 津和野高校ではこれまでも、業務の効率化や平準化を図ってきました。また高校魅力化コーディネーターを導入し、総合学習の企画や広報を行うことで、教員たちの負担も以前と比べると減ってきています。しかしそれでも、教員の業務負担はまだ多く、津和野高校校長の熊谷修山(くまがい・おさま)先生は「これ以上どうするべきか」と考えていました。
 そんな時、ある高校魅力化コーディネーターの方の紹介で、スイスの家具メーカー・ヴィトラ社とのつながりができたことをきっかけに「空間を整えることで意識改革が起こる。職員室という空間でも、変化の可能性があるのではないか」と感じたそうです。

 

それ以降、職員室のあり方を考えるようになった熊谷先生。
改めて見返すと、作業に集中しづらかったり、生徒と面談するのにも少し窮屈に感じることに気づきました。

 

 

空間が変われば快適になるのではないかと考え、まずは校内の空き部屋を集中できる作業場または面談用の部屋として開放しました。しかしいつもと違うところにあるために、開放した部屋はなかなか使われなかったそうです。そういった経緯もあり、効率化を図るためにはやはり職員室を変えるしかないと思うに至ったといいます。

そこからヴィトラ社に協働プロジェクトの話を持ちかけ、職員室の改革が始まりました。教員にアンケートを取ったり、ワークショップを実施したりする中で「自分の業務に集中できる場所がない」「教員同士の会議場所がない」「生徒と落ち着いて面談する場所がない」などの意見が多く寄せられました。

 

 

アンケートから見えた教員が抱えている課題を解決するために設計されたものが「センセイオフィス」です。教員の方々が使い始めてからまだ数日ですが、机を入れ替えることで頻繁に使う書類とそうでない書類を棲み分けて整理したり、個人デスクではなく協働スペースでの食事をしたりと、想像以上に成果が出ているそう。

 

©︎Kentaro Kakizaki

 

 始業式や入学式が始まり「センセイオフィス」も教員だけでなく生徒も利用しています。これから本格的に使われていくこの場所について、熊谷先生は次のように述べました。
 「教員たちの働く場が変わることで、一番恐れていることは、変化に対して生徒が置き去りになってしまうことでした。今回ヴィトラ社には、その方向性も踏まえて提案していただきました。生徒との関係・質向上を含めた働き方改革です。働く空間が変わったことで本当に生徒とのコミュニケーションがよくなったのか、それを前提とした働き方改革というところを実証しなければなりません。そういったところからプレッシャーは感じていますが、この場所に自分たちを同期させていきたいなと思っています」

 

 

学生の頃、なんとなく「先生たちの空間」という印象から近寄りづらかった職員室。今回「センセイオフィス」へと変わることで、生徒のための空間が作られていたり、教員とコミュニケーションを取るためのスペースが設けられていたりと、生徒たちにとっても馴染みやすい空間になり、「近寄りづらい」という印象が大きく変わるのではないか、と感じました。
働く場所が変わることで、教員同士そして教員と生徒のコミュニケーションはどう変化していくのか。

今後も定期的に経過をお伝えいただけるとのことなので、ツワノシゴト模様でも様子を追い続けていきたいと思います!

 

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