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2019.02.04

人生初体験。津和野高校魅力化プロジェクトの一環で授業やってきました!

 こんにちは!ライターの舟山です。
 高校の魅力化を目指し、高校魅力化コーディネーターを中心に総合学習の時間を活用して様々な取り組みを行っている津和野高校。
 2018年度は先日紹介した「トークフォークダンス」だけでなく、一年間を通して「T-PLAN」という取り組みが行われています。これは地域の方が講師となり、多分野のことを学ぶ取り組み。そんな取り組みに、今回、私が講師としてお招きいただいたので、高校での「先生」を4日間限定で務めさせていただきました。
 人生初の授業づくりとその感想をお伝えします!(2019年2月掲載)



「T-PLAN」は、津和野高校の魅力化プロジェクトの一環として行われているもの。津和野高校魅力化コーディネーターの牛木力(うしき・ちから)さんを中心に調整しながら、1年間にわたるプログラムとして行っています。
 今回授業を行った、高校2年生での「T-PLAN」の流れは、以下の通り。
 1学期:体験授業①
 2学期:体験授業②、③
     課題解決型プロジェクト

 体験型授業では、IT企業で働いている方からプログラミングを教えていただいたり、スポーツトレーナーもされている本屋の方からブレイクダンスを教えていただいたりと、その内容は多岐に渡ります。
  授業はどれも選択制となっており、自分が興味のある授業を選びます。
  今回の課題解決型プロジェクトのラインナップはこちら。

 私が担当したのは、養老館プロジェクト。
 改修中の文化施設である藩校養老館の活用方法を、高校生の目線で検討するというものです。町では養老館活用検討委員会(以下、検討委員会)というものが組織され、専門家の知見からその活用方法が検討されています。今回のプロジェクトは、検討委員のお一人、山岡浩二(やまおか・こうじ)さんが、「若い人の声も取り入れたい」という思いから始まりました。

 私は、学生時代から「住民主体のまちづくり」に興味があり、いくつかの町で住民の方と町のあり方や施設の活用方法を考える場に携わる経験がありました。町のことを考える場をつくる、という仕事にも魅力を感じていたことから山岡さんの話を伺った時、「機会があれば、養老館の利用方法を若い人が考えるワークショップをしたい」という話をしていました。
 その後、課題解決型プロジェクトの講師を探していた牛木さんと山岡さんで打ち合わせをした結果、授業でやることが決まり、私が進行役”ファシリテーター”を務めることになりました。

 人生初めての高校での授業。高校生と一緒に町を考える、という機会も初めて、しかもその設計ができるなんて!と与えられた場に、何度も高揚し続ける日々でした。
 授業内容を牛木さんとすり合わせる中で出てきた最大の課題は、「学びになって、かつ楽しめる時間にするにはどうしたらよいか?」ということでした。ただ考えるだけの時間ではもったいないし、つまらない。昔の記憶と感覚を頼りに、様々なワークショップ手法を取り入れたり、生徒との距離を詰められるような時間作りをしたりと、工夫を授業の中に散りばめました。

(工夫の一つ。考えてもらった活用アイディアを模型で表現してもらいました)
 また牛木さんからは「高校生には、なるべくリアルな場を体験させてあげたい」という想いを伺いました。これはこのプロジェクトを通じて、ただ「高校生が活用方法考えました。よかったね」で終わるのではなく、きちんとその意見を大人へも伝えてほしい、というもの。私も、ただ授業で考えて終わるのではなく、町のことを考え、それをきちんと大人たちに提案することで、少しでも町のことに興味を持つ機会になってほしいと思っていました。牛木さんの言葉を受け、活用検討を管轄している教育委員会の教育長に「高校生から出た意見を提案書としてまとめて提出させていただきます」というお話をさせていただきました。


迎えた授業当日。ワークショップを中心とした授業で、基本的には私が前に立ち説明をしていましたが、授業の中では様々な”地域の大人”に関わってもらいました。検討委員会であり津和野の郷土史家でもある山岡さんから、藩校養老館についての説明をいただいたり、教育委員会の方にお願いし改修中の養老館の中身を見せてもらったり、活用方法の最終発表の場では、検討委員会の方から講評をいただきました。

 授業は4日間という制限があったため「もう少し時間が欲しかった」という少し消化不良という声も聞かれましたが「初めて町の施設について考えたので、とてもいい機会になりました」というポジティブな意見をいただきました。

 私自身も、高校生とつながる一つきっかけとなったため、授業後も町中やイベントで出会った時に「この前はありがとうございました」と声をかけられる仲になりました。
 教育長に提出した内容についても「高校生から出てくるアイディアも面白い。養老館は高校生にも使って欲しい場所なので、出たアイディアを何か実現できるように動きたいです」と前向きな意見をいただきました。

 今回、ファシリテーターとして関わらせてもらって、高校生に対する印象が大きく変わり学びになったことが二点あります。
 一つは、高校生は意外とまちのことを客観的に把握することができていて、その状況を認識できているということ。課題の洗い出しをしてもらった時、なかなか気づきにくいような鋭い視点から課題が挙がることがいくつかありました。町の中で過ごす時間が多くないので、それほど課題は出てこないかなと思っていたのですが、想像以上に町のことが見えているなと驚きました。高校生、という立場だから見えている町の姿は、確実にあるなと感じました。
 そしてもう一つは「若い人なら柔軟な発想ができるでしょ」というのは、大人の幻想でしかないということ。今回、授業を企画しながら私自身含め周囲の人も「高校生みたいな若い人ならきっと新しい意見を出してくれるよね」という押し付けがましい期待をしていました。結果的には、正直なところ「めっちゃすごい!すぐそれやろう」という斬新なアイディアはありませんでした。やっぱり多くは、大人の中でも考えはしていたけど「現実的に考えて無理だよね」と諦めてきたアイディア。「若い=考え方が柔かい」はあくまで大人の幻想でしかなくて、「若いから、何がダメかを把握しきれていない」が実情なんだと思いました。それでも、無知だからこそ出せるアイディアはあると思うので、そこを「どう引き出して、現実に落とし込んであげられるか」ということを、全力で考えていくことが大事なんだと、痛感しました。

 様々な大人に関わってもらいながら進めた今回の授業。自分が高校生までの間に関わった大人ってどれだけいたかな、と考えると、両親と学校の先生くらいだったな、という印象です。
 しかし地域の中には、様々な経験をしてきて、いろんな得意分野を持った大人がいる。これは、私が地域活性化に惹かれた理由の一つでもあります。そんな大人とつながり、何かを学ぶ機会がある、という今回のような取り組みは、少し羨ましくもありました。
 ただ今回の授業だけでは強いつながりにはならないと思うので、今後は授業以外の場でもつながれるような機会を創出したいと感じました!

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