あなたの町にもやって来る?!芸術士®︎が仕掛けた「移動アトリエ」お披露目会レポート!
こんにちは。ライターの前田健吾です!
突然ですが、皆さんはアトリエと言われたらどのような物を想像しますか?
部屋の中心に真っ白なキャンバスがあって、その周りの至る所に画材が置いてあるような、そんな芸術家の部屋を想像するのではないでしょうか?
今回レポートするのは『”移動”アトリエ』のお披露目会。
そこには真っ白なキャンバスも、溢れんばかりの画材も置いてはおらず、あるのはマグネットシートとポスカとハサミ、そして白い軽バンだけ。一体、何が行われるのでしょうか?
それでは、津和野町コミュニティセンター体育館にて開催された会の模様をレポートします。
軽バンの白い車体がカラフルなボディーに様変わり!
1月26日(土)。移動アトリエのお披露目会が開催されるこの日は、あいにくの大雪。「なかなか遠くからの人は来るのが大変だろうな」と思うほどの雪の中、午前10時の時点で大人と子ども合わせて5人ほどの人が集まりました。
「このシートに絵を描いて、好きな形に切ったら、この車に貼っていってください〜!」芸術士®️のメンバーの1人である小澤まゆか(こざわ・まゆか)さんの元気な説明に始まり、会はスタートしました。
移動アトリエとは、軽バンにポスカやマグネットシートといった画材を積み、その車体に作品を貼っていくというもの。2018年11月に小澤さんの提案から始まり、約2ヶ月でこの日のお披露目会に至りました。「移動アトリエで町内各地を巡っていき、地域の人と一緒になって芸術活動ができたら嬉しい」。発起人の小澤さんはそう語ります。
さてさて、スタートしてから人数も徐々に増えていき、それぞれが思い思い好きな絵を描いていきます。「赤貸して〜!」「ドラえもん描けたよ!」「わあ!すごく上手に描けたね」とても元気な、嬉々とした声が会場に響き渡ります。色々なキャラクターを描く人、一色の色で塗りつぶす人、はたまた4コマ漫画や似顔絵を描く人など、各々が自由に絵を描いていきます。最初は10個もなかった作品ですが、時間が経つに連れて20個30個とその数を増やしていきます。
この企画の面白い所の一つは、単に絵を描くだけではなくて、絵を描いたシートを好きな形に切れること。チョキチョキとハサミでシートを切っていき、カラフルな魚やいかといったポップが作られることもありました。また、車正面にはそっくりな芸術士®️3名それぞれの似顔絵も。
ナンバープレートや津和野のスポット、似顔絵やキャラクターなど様々な作品が貼られていきます。クリエティビティが発揮されたのは、作品だけでなくその貼り方にも。異なる作品どうしが重なって一つのテーマになっているように見えるものや、普通の人が見れない高さにある車の天井に貼られた作品も。最終的には車体の前後左右が、この日来場した20人ほどの参加者が作った作品で埋まっていきました。白い車体がカラフルなボディーに生まれ変わり、かなりいい感じです!
この移動アトリエは、2月から町内各地域の公民館でワークショップを開催する予定で、他にも町内各教育施設や他の施設にも訪れることを考えているそうです。こうして移動アトリエを地域の人の作品が日に目に当たる機会が増えていくと、これまでになかった動きが起こってくるのではないでしょうか?移動アトリエという今までにないアイデアが生まれてくる芸術士®️さんは、流石だなと思います。
さて、そのような芸術士さんのユニークな発想、アイデアが生まれてくるバックグラウンドは一体どのようなものなのでしょうか。これから芸術士特集として、芸術士®️3名の方一人一人にフォーカスして、その活動内容や背景に迫った記事を発信していきたいと思います。
その第一弾は、芸術士®️の唯一の男性メンバー・大田慶(おおた・けい)さん。
木部小学校で行った授業は、ただ用意した綿で遊んでもらうだけのもの。そのような形で授業を行う背景にあるのは、大田さんの芸術の捉え方からでした。芸術とは何かという本質的な部分や教育のアプローチ方法、また芸術士®️のメンバーになった経緯など、知られざる大田さんのバックグランドが明かされます。
ぜひ、以下の記事をご覧ください!
また、2018年10月より、芸術士として活動している近藤真世さんの記事はコチラ↓↓
(文・写真/前田健吾)