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石見神楽の面師が、いちじくジャムの生産も(?)無添加・無農薬のおふくろの味を再現

津和野の農産加工場で作っているいちじくジャム。生産者の田中豊司さんは、石見神楽の面を作る面師もあります。そんなマイスターのこだわりのいちじくジャムづくりの現場に、潜入してみました。

習い事より、倣(なら)い事

津和野出身の田中さんは森の仕事をする傍ら、さまざまな芸能を学んでいたそうです。

「私の生まれは、津和野町鷲原地区。流鏑馬神事が行われる鷲原八幡宮の近くです。農林関係の学校を卒業した後、キノコの栽培に携わっていました。仕事のフィールドは森の中。石見地区の山道はほぼ全て歩き回ったと思います。

趣味で石見神楽の面や、俳句、書道、長浜人形、紙芝居、の作り方を学びましたね。石見神楽の面づくりには、2年間師匠に弟子入りして、毎日のように通っていました。絵もよく書き、津和野百景図を全て模写しました。以前は津和野の各施設に出店していましたよ」

田中さんのいちじくジャム作りは、15年ほど前から始めます。

「退職後にちょうどいちじくの生産講習会があったんです。長年栽培の仕事で培った経験を活かすことができるのではないか。そう考えていちじくの生産を始めました」

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様々な伝統技術を学んだことが、ここで活かされているそうです。

「その際、島根県各地に視察に行きました。模倣するということは、技術を会得するために大事なことです。神楽面の師匠に教わったことがあります。“習う”のではなく、“倣う”。“聞く”のではなく、“聴く”。自分で観て真似して、やってみてこそ、自分の技術の向上につながるんだと思います」

無添加・無農薬のジャム作り

いちじくは大きな鍋の中で高温で熱せられます。いちじくを収穫した時期によって実の柔らかさが違うため、練る回数もそれに応じて変えるそうです。

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田中さんはいちじく作り、ジャムづくり、どちらにもこだわりがあると話します。

「いちじくには防腐剤や着色料は一切使っていません。その分大変なのは、農薬を使っていないため、実を鳥やハチに取られてしまうことがありますね」

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「使用する調味料は砂糖だけです。通常のジャムを作る際は、砂糖の分量は60パーセントなのですが、あえて30パーセントに抑えています。それだけでも1年は持ちますし、いちじく本来の甘みを楽しむことができるんです」

自然由来の故郷の味

田中さんはいちじくジャムへのこだわりについて、こう答えてくれました。

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「自然由来のいちじくジャムを作る理由は、そう作るのが当たり前だと考えているからです。畑仕事は昔からやっていましたが、余分な農薬を使わない方が普通だし、安心です。自然のままの味わいにこだわってつくると、喜んでくれるお客さんがいるんです。ある方は『津和野で母が作ってくれた、故郷のいちじくジャムの味に似ている』とおっしゃってくださいました。そんな風に喜んでくれるお客さんがいる限り、この製法にこだわっていきたいです」

伝統芸能マイスターが手がけた、優しい故郷の味を思い出させるいちじくジャム。自然由来の製法にこだわった一品を、ぜひ味わってみませんか。

田中さんのいちじくジャムは津和野町ふるさと納税制度を用いても、お求めいただくことができます。詳しくは外部サイトまで。

外部サイト ふるさとチョイス「津和野でつくったいちじくジャム」:http://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/item_detail/32501/159483

dsc_1673 (文/宮武優太郎 )

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