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13人の町民と農家さんが新商品開発に挑んでみた【第16回 Smile to Smile】

Smile to Smileとは月に一度開催している若手町民向けの勉強会です。
今回のSmile to Smileでは、津和野町の農作物や特産品を活かした商品開発ワークショップが行われました。
津和野出身の農業者・三宅智子さんを講師に招き、中山間地域で行う農業を学び、商品開発に挑みます。
三宅智子さんをもっと知りたい方はこちら【ローカルニッポン:25歳農業女子、生まれ育った町に生きること。】
文・構成/前田千晶(2016/4/27)

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変化する「農」との距離

三宅さんは自身が農業を志すようになったきっかけを、こう振り返ります。

「私が農業を志したのは、当時から農業を営んでいた祖父母の影響が大きいです。
彼らの姿を見て「農業ってカッコイイ。私もこうなりたい。」と思ったんですよ。
中学生のころ、そのことを授業で発表したのですが「農業ってダサい(笑)」と、笑われてしまって……。
自分がカッコイイと思った農業を笑われて悔しかったし、ショックでした。
この出来事がきっかけで「じゃあ私がそのイメージを変えてやる!」って火がつきました」

三宅さんは、いま起こりつつある農業に対するイメージの変化を、次のように捉えます。

「以前の農業は「ダサい」「おじいちゃん、おばあちゃんがやるもの」というイメージが強かったように思います。
しかし最近では、若い人が「自分もやってみたい」と感じる人が増えている印象を受けます。
実際に学校から講演を依頼されたり、中高生による農業体験を行ったりといった機会をいただくことも増えました。
中には、農業をするために地方移住を決意する方もいますよ。農業との距離は着実に変化しています」

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少しずつ、たくさん育てる農業の魅力

三宅さんは、中山間地域でどのように農業を営んでいるのでしょうか。

「中山間地域は土地が狭くて気候が厳しい。
しかも棚田が多いから機械が入れないといった厳しい条件が課せられています。
そもそも大規模農業には適していないわけですね。
そこで、津和野町はじめ中山間地域のほとんどは「少量多品目農業」という形態を採用し、
同時期に60〜70種類の農作物をつくっています」

「中山間地域で農業を営む上で欠かせない考え方は主に二つあります。
一つ目は、限られた土地を最大限利用することです。できる限り隙間を開けずに栽培すること、
また連鎖障害を防ぐために作付けの計算も欠かせません。
この計算には、学校で習った算数や理科の知識が総動員されます。頭の中はフル回転です(笑)。
二つ目は、収量をあげることです。これは技術の向上や品種選びによって可能になります」

数多くの試行錯誤や手間ひまかかって、美味しい野菜を食べられていることがわかります。
大変な労力をかけ、たくさんの種類の野菜を少しずつ作る「少量多品目農業」。
その魅力とはどのようなものなのでしょうか。

「せっかく農業を営むなら、自分の作った野菜や米を食べて暮らしたい、と思うでしょう。
少量多品目農業だと、同じ時期に多
品目の野菜を育てているので、常に旬の味を楽しめるんですよ。
これは少量多品目農業ならではの良さですよね。大規模農業だと基本的に一品目しか育てられませんからね」

「販売者という視点に立つと、旬の野菜を育てることにはデメリットもあります。
出荷時に品が被りやすくなってしまうんですよ。
みんなナスばっかり育てて出荷してるよ……!なんてことが実際に起こるわけです(笑)。
それでも、農家さん同士で過度に競争になってしまうような地域は少ないですよ

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商品開発ワークショップ〜別の視点から考えることの大切さ

ワークショップではひとりひとつずつ、津和野の農作物や特産品を選んで、新商品を考え出しました。
まず、企画を考える上で基本となるフレームワーク「5W2H」を使って、イメージを情報に落とし込みます。
次に、商品やパッケージのイメージを可視化して、その商品の魅力を伝えます。

スクリーンショット 2016-04-18 9.39.01今回のワークショップでは15個の商品が企画されました。ひとりずつ思い思いの商品を発表していきます。
中でも三宅さんが太鼓判を押したのが、地元の高齢者向け商品「死なない漬物」です。
両親が食べるお漬物の量を気にかけている企画者の「塩分控えめの漬物を作れないか」という想いから生まれた商品です。
他にも独身男性向け商品「7日間野菜セット」から、飛行機のファーストクラス乗客向けの機内食に及ぶまで、
ユニークな商品がたくさん企画されました。

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講師・三宅さんはワークショップを経て、次のように話します。

「予想以上に盛り上がって、とっても楽しい時間でした。ありがとうございます。
農業研修会でも商品開発のワークショップは行いますが、
生産者の視点を持ちながら新しいアイデアを出すのって難しいんですよね。
ですから、農業に携わっていない人の考えやアイデアにはすごく興味がありました。
実際に斬新かつとても実現性のあるアイデアをいただけて、別の視点から考えることの大切さを感じましたね。
新しい商品の実現に向けて進んでいきたいと思います」

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参加者の方からは「実際に商品化するときにも関わらせて欲しい」という声が多く上がっています。
このワークショップ・Smile to Smileは「出発点」
この会を通じて新たなスタートを切れる場所ではないかと、今回の講演会やワークショップを通して感じました。
これからの三宅さんの活動や、参加者の動向が楽しみです。

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