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天然記念物・鷲原の大杉の秘密に迫る

鷲原八幡宮の裏に一際高くそびえ立つ鷲原の大杉。
津和野町の天然記念物にも指定されたこの
大木の秘密に迫ってみた。
文/前田千晶(2015/12/04)

樹齢数百年の大杉

「樹齢600年かそこらだと言われてるけど、他んとこ見てみ。あんなでっかい木はみんな1000年とか、1500年とかなっとるよ」
おじちゃんの言葉に象徴されるように、高さは遂に40メートルを越え、木の幹を囲むには大人5.6人がかりだ。

どっしりと城山麓に佇み、町を見下ろす巨木に威厳すら感じるが、なんとこれまでで4回焼けた歴史があるそうだ。

osugi1一本だけ飛び出しているのが「鷲原の大杉」だ

初めは約450年前、時は戦国。
津和野城が攻めこまれた三本松城の戦い(1554)で、鷲原八幡宮が焼かれ、その戦火はが裏山にも広がった。
「この辺もぶわぁっと全部焼けたけぇ。なんだけど、この杉の木だけが燃えずに残っとるんよ」。

2度目は大正時代。
「あの枝から縦にズババーっと亀裂が走ってるとこ。あそこに雷が落ちてね、その跡」。
そう言われ上を見上げると、確かに何メートルにも渡る裂け目がある。
枝もところどころ折れているようだ。何十年たっても、その勢いを物語っている。

osugi4

3度目は昭和30年ごろ。
子どものイタズラ、というか火遊びで燃えてしまった。
「あの木にね、ムササビがいっぱい住み着いちょったんよ」。
どうやら近所の子どもたちがそれをあぶり出そうとして、棒に火をつけて、穴という穴にいれたらしい。
そうやって中から燃え上がったので、水をいくらかけても火が収まらなかったそうだ。
「僕はあのとき何でか家にいたんだけど、そうじゃなかったら確実にその中に加わって一緒にやってるなぁ」。
「当時その子らは1日帰らんかったなぁ、山から下りてこなくってね」。
懐かしそうに、振り返ってくれた。

この火事のときに傷ついてしまったので、今では乾燥しないよう、穴には粘土が詰められているそうだ。

osugi3

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そして昭和48年に津和野町の天然記念物に指定される。

4度目は平成7.8年ごろ。このときも雷の被害を受けたそうだ。

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百景図にも描かれている鷲原の大杉。過去から現在、そして未来へ思いをはせるとき、重要な拠点になっている。
「何度も何度も焼けてしまっているけど、しっかり生きとるんよ」。
100年、200年先にも同じようにそこにあれば、これ以上素敵なことはないだろう。

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