昔ながらの酒蔵がライブ会場に! 津和野ご当地バンドのライブに参戦
津和野町のメインストリートのひとつ――本町通り。
幕末明治からの商家が軒を連ね、道端の水路では鯉が悠々と泳ぐ。
今回はそんな景色の一部である、酒蔵(古橋酒造さん)で行われたライブに参戦してきた。
文/前田 千晶(2015/12/01)
酒蔵がライブ会場に
日が落ち、街灯の明かりがつき始めた頃。
普段、光のあたることのない酒蔵に続々と人が集まる。
「どうぞ、中に入ってください」
そう言われ足を踏み入れれば、大きな梁や柱、そして電気機材という、一見すれば、ミスマッチとも思える空間が広がっていた。
この日行われたのは、サザンオールスターズをこよなく愛すご当地バンド「NOB148」の年内ラストライブ。さっそく、楽しいひとときの始まりだ。
「練習のしすぎで指が回らないです。はりきりすぎるとダメだ(笑)」
そんなメンバーに対して、客席からは思わず笑いがこぼれる。小学生のころに死ぬほど練習したという、リコーダーの同時吹きも披露された。
今回のライブは企画から運営まで、すべて町民の手によって行われている。ゼロからイベントをつくりだす大変さを経てこそ、見えてくる景色がここにはある。
全17曲、90分にもわたる演奏であったが、あっという間に終わってしまった。
地元の人から、たまたま立ち寄った人まで時間を共有する。そんな素敵なライブでした。