農家さんと一緒にトマト狩り
「もうトマトの出荷は終わったんだけど、まだ実がたくさんなっているから、食べにこない?」
農家さんから素敵なお誘いを受けて、トマト狩りに出かけた。
文/前田千晶(2015/12/01)
「好きなだけトマト、食べていいよ」
山々の合間をぬい、トンネルを一つ抜けると今日の目的地が見えてくる。
「今日はトマト、好きなだけ食べな」。
そんなトマト好きにはたまらない言葉をかけていただき、もうウキウキだ。早速、空っぽのカゴを片手にビニールハウスへ。
ハウスの中は土がフカっとしていて、春みたいな陽気だ。奥までズラーっと続く、赤い水玉に興奮をおぼえながら、自分の口とカゴにトマトを交互に入れていく。みずみずしくて、おいしい。
「トマトは節のところで簡単に採れるよ」。
そんなアドバイスも聞きならが、一つ一つ採っていく。
隣のビニールハウスにいけば、今度は黄色だ。名前もしらない虫が目の前を横切る。
こちらも奥までズラーッと黄色い水玉が続いている。ちょっと寒くなってきたからだろうか。野菜ではなくフルーツのように、甘くておいしい。キラキラしていて、宝石みたいだ。
いつも野菜をもらってばかりだから、今回は私もいろんな人にあげました。自分で採ったトマトでお腹をいっぱいにできたことも、贅沢で幸せだったけど、おいしいとか、ありがとうが何より染みた日でした。